インドでの取り組み
1.太陽光発電・蓄電システム
停電に備えた蓄電システムで、24時間倉庫の温度管理をします。
なぜ、太陽光発電・蓄電システムなのか?
埼玉県坂戸市にある川崎陸送㈱坂戸流通センターでは、2014年より、この太陽光発電・蓄電システムを採用しています。
日本は地震大国です。2011年3月11日に東日本大震災が起こった際、津波により福島第一原発の事故が起こりました。
福島第一原発及びその他原発の運転停止により、発電能力が下がったため、政府による計画停電が行われました。
その時川崎陸送は、お客様の荷物・商品を自分たちで守らなければならないことを再認識し、
BCP (Business Continue Plan)を導入することを決めました。
電力会社からの電気供給に頼らないよう、太陽光発電と蓄電システムを、倉庫の運営に利用することにしたのです。
インドでも、このシステムを応用します。
▲昼間の発電・蓄電システム
▲夜の発電・蓄電システム
昼間は、太陽光発電でつくられた電気を使って、エアコンを稼働させると同時にバッテリーを充電します。
夜間や、天気が悪くて太陽光発電ができない時は、充電したバッテリーのエネルギーを使ってエアコンを稼働させます。
2.庫内の湿度を調整する、日本の伝統的な工夫
1)漆喰
漆喰とは何か?
漆喰とは、日本の伝統的な壁材です。
漆喰とは、消石灰、砂、のり、細かく切った植物を、水で混ぜて練ったものです。
消石灰とは石灰岩を焼いた後、水につけて、化学反応を起こさせ、粉末状にしたもので、
石灰岩を壁材に使う技術は、今から約5、000年前にエジプト・ピラミッドで既に使われていました。
昔の日本の米蔵にも、高温多湿の環境下でお米を保管するために、多く用いられています。
漆喰の特徴
・湿気を吸い、カビの発生を防ぎます。
・塗ってから5年程アルカリ性を保ち、カビの発生を防ぎます。
・不燃素材なので、火事になっても建物が燃えにくいです。
・植物の繊維を細かく切った物が含まれていることにより、壁が割れにくく強度が増します。
・嫌な臭いを吸収します。
シングール倉庫では、漆喰を壁に厚さ6mmで塗っています。
700kgの漆喰を使いました。
2)荷摺り
▲荷摺りのイラスト
▲実際に荷摺りを取り付けた倉庫内
荷摺りとは、倉庫内の壁に木の格子を取付けたものです。
米や塩などを保管する倉庫において、日本の高温多湿な環境下で、
冷蔵設備がない時代から用いられてきた伝統的な工夫の一つです。
倉庫内の空気が、格子の隙間を通って自然循環するので、湿気が滞らず、カビの発生を防ぎます。
また、クレートなどが壁にぶつかって破損しないよう、壁を保護する役割もあります。
3.流通加工作業
流通加工とは何か?
流通加工とは、市場に出す前の野菜を選別したり、パッケージングしたりして
そのまま野菜を売るよりも、より価値のあるものを消費者へ提供する為の作業のことです。
例えば…
・状態の良いモノを選んで分け、傷んでいる野菜を取り除く
・大きい野菜、小さい野菜とサイズごとに野菜を分ける
・パッケージングをして、汚れたり、傷んだりしないようにする
・鮮度が長持ちする特別な袋に入れる
このようなことを、流通加工作業といいます。
クリーンな環境の維持食品の安心・安全を守る為には、きれいな環境が必要です。
その為に、我々は5Sを徹底します。
5Sとは
1) 整理: 必要なものと不要なものを分けて、不要なものを処分する
2) 整頓: 決められた位置に、決められたモノを配置する
3) 清掃: 職場と備品を掃除する
4) 清潔: 整理・整頓・清掃の規準を守る
5) しつけ: 5Sのルールを続けていく
付加価値をつけて、より良いものを消費者に提供することで
野菜や果物を今までよりも高い価格で販売でき、農家の収入増に貢献します。
量の販売から質の販売へ
▲流通加工の様子
▼第1棟目 シングール倉庫竣工式の様子
http://kawariku-news.cocolog-nifty.com/blog/2019/02/post-23ed83.html
▼川崎陸送インドでの取り組みはコチラから
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